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診療案内

学会のガイドラインに則り、院内に豊富な検査機器があるので、根拠に基づいた医療を心がけます。その上で、皆様方の今までの経験や医療に対する思いを大切にします。相談しながら胸にストンと落ちるような診療を心がけます。自分や家族だったらどうするかという観点で診療を行っています。

皆様のご要望にできるだけ添いたいと思いますので、是非、ご希望をお聞かせ下さい。事前の問診票でも、以下のようにお聞きします。

  1. 診察だけで、検査なしになるべく早く処方してほしい。
  2. 採血やレントゲンなどしっかり検査して、診断してほしい。
  3. 医師に任せる。

1のご希望でも、例えば風邪の時、経過や診察で肺炎を疑う場合は理由を説明して、ご納得いただければレントゲン・採血の検査を行います。。

実際の診療

初診の時は、患者様からお話を聞くことが一番大切になります。お薬手帳や最新の健診結果、前医の採血結果なども見せていただけると助かります。その症状で、他の医療機関にかかったことがあるなら、どんな検査をしてどういう風に説明されたかをお教え頂ければ、無駄な検査を繰り返さずに済みます。処方の継続を希望される時は、診療情報提供書があれば一番いいのですが、今挙げた情報、特にお薬手帳があれば大抵のことは間に合います。

過去にお薬アレルギーなどの副作用があった時は、必ずお教え下さい。昔のことだからもう関係ないと省略される方がいます。アレルギーは免疫の働きで起き、記憶(メモリー)が終生続く場合が多いので、是非、お教え下さい。

家族歴も重要です。大腸癌は厳密な意味での遺伝病ではありませんが血縁者にいらっしゃればそうでない場合と比べて、リスクが増すと考えられています。一番精密な検査は大腸カメラ(ファイバー、内視鏡)ですが、事前の大量の水分・下剤を飲むことやカメラそのものが楽ではないと感じられるかもしれません。その場合は、2回検便して目に見えない血液成分を調べる便潜血検査を進めます。週刊誌などで大腸癌の70%しか分からないから無駄な検査とやり玉に挙がります。嘘ではないのですが3年連続で受ければ、97%分かるということを申し添えないと真実とは言えないと思います。

医師は処方の際に効果と副作用を秤にかけます。風邪は何もしなくても自然に治る(自然治癒)病気だから、効果よりも安全な薬を選ぶ傾向があります。成人では風邪薬の服用経験のある方が大部分だと思います。過去に何ともなかったら副作用のリスクは高くないと思います。初診でも、過去に咳が長引いた経験をお持ちなら、しっかりしたお薬をお出しします。

極端な医師は大部分がウイルス性疾患である風邪は、処方はいらないと言います。長年経験しますと対症療法を行った方が早くよくなると確信するに至りました。咳が咳を呼ぶ、痛みが痛みを呼ぶ、かゆみがかゆみを呼ぶ。そういった経験はないでしょうか?体を守るための症状(脳への警告信号)が行き過ぎてこじれた状態を対症療法で抑えていくうちに、体の調節が正常化するのだと思います。

かゆみと言えば内科であっても簡単な湿疹や帯状疱疹などは、よく経験します。手足の湿疹は、体の他の部位の湿疹に比べて治りにくい事が知られています。治療薬のステロイド軟膏は、5段階の強さがあります。薬局で売っているのは一番弱いもので、効かない場合が多いようです。私は、最初から一番強いステロイド軟膏(デルモベート)を使います。改善したら、2番目のマイザーか3番目の強さのリンデロンに変更(ステップダウン)します。こうすれば、副作用の心配はありません。そもそも皮膚の変化が治らなければ効いていないか副作用を考えますので、巷間かまびすしいステロイド外用剤の副作用に気づかないわけがありません。

デルモベート軟膏を使用してもよくならない時には軟膏塗布後、手袋をして寝ることを勧めます。蒸れる方は、料理用のサランラップに楊枝で適当に穴を開けてかぶせるといいと思います。一種の密閉療法です。軟膏を塗ってもすぐ揮発しますが、密閉することにより有効成分が長く患部にとどまるわけです。治りも早くなります。驚いたのは、難病の掌蹠膿疱症の方に行ったところ、何十年も苦しんでいた症状が劇的によくなったと感謝されたことです。それまでに大学病院を含む皮膚科専門医に少なくとも7箇所以上かかり、特効薬と称されるビオチン服用も含めて満足いく結果が得られなかったそうです。

普通の風邪は、4-5日でピークを過ぎて、改善に向かいます。それ以上、咳や痰が長引き受診されたらレントゲン検査を勧めます。肺炎の広がり具合と採血結果で初期と診断すれば、当院での抗生物質の点滴1回と経口の抗生物質だけで完治が可能です。医療に絶対はありませんので、念のために翌日受診をお願いします。ある程度以上進んでいると病院を紹介せざるを得ず、通常一日3回点滴して1-2週間の入院となります。

腹部の痛みがあるときは、ベッドサイドにコンパクトなエコーを設置してありますから、即座に、胆石発作、腎臓結石による発作の区別がつきます。胆石発作で高熱を伴うと腐りやすく(化膿)、血液中に菌が侵入し(菌血症)、さらに繁殖して敗血症となりやすく命に関わる病気(急性化膿性胆管炎)です。右のあばらが痛む時は、診断しやすいのですが、みぞおちが痛む時が問題です。脳は胃が痛いのか胆のうが痛いのか区別がつきません。胃炎だろうと簡単に決めつけず是非ご相談下さい。

右下腹部が痛むときは、虫垂炎(俗に言う盲腸)を疑います。採血で炎症の有無と程度を確認して病院の外科紹介となります。大腸の壁が外側に飛び出した憩室が化膿する(憩室炎)と場所は腸のどこでも起きます。採血結果にもよりますが、軽度の異常値なら、しばらく食事を控えて水分摂取のみで抗生物質投与し入院をしないで済みます。外来治療が可能と判断しても、やはり医療に絶対はありませんから、翌日の再診をお願いします。

健診で生活習慣病(血圧・血糖・コレステロールの上昇)が指摘されることも多いと思います。治療が必要なのは動脈硬化の原因になるからです。痛くもかゆくもないのですが、長期間放置すると動脈が詰まって臓器が腐って(梗塞)しまいます。それが脳梗塞や心筋梗塞です。両方とも大変に重要な臓器ですが、バイパスとなる動脈(側副血行路)がないため末端動脈(end artery)と呼ばれ、詰まると即梗塞となります。

職場や市の健診は、当院で受けられますので、是非、お受け下さい。採血・胸部レントゲン・心電図と検査がそろえば、生活習慣病の早期発見が可能であり動脈硬化→心筋梗塞・脳梗塞を予防できます。受診時、医師が診察しますが、本当は結果説明の時こそ直接ご説明したいのです。会社健診で、経過観察・再検といわれる段階で、生活指導や動脈硬化の存在を調べる検査を行いたい所です。未病(症状はないが、異常値がある)の段階で適切な診療を受ければ、心筋梗塞・脳梗塞は防げる病気です。

薬だけでは、健康にはなれません。健康増進のためには、筋肉トレーニング(筋トレ・無酸素運動)も歩行やジョギング(有酸素運動)も両方必要です。筋トレをしないと筋肉は30-35歳から年1%ずつ減って脂肪に置き換わります。下肢の筋肉が特に重要です。スポーツジムに通うのは敷居が高いので、階段一段飛ばしを勧めています。コツはいきなり次の階に行こうとせずに現在の脚力に合わせることです。朝は遅刻しないようにするのが精一杯、夜は疲れ果ててそれどころではない。いつやるか?仕事の合間に階段を上るくらいの自由度は、どなたにもあるはずです。苦しいと感じるのは、酸素不足ではなく二酸化炭素がたまるからです。息を強く吐けば楽になります。

筋トレは骨を強くし閉経後の女性の骨粗鬆症予防になります。定期的にしっかりした運動をしていると認知症になる率が4割減ります。これだけの効果は、他の方法では得られません。私自身が生活習慣病を持っているので、医師としてよりも、同じ仲間として体験を踏まえて、よりそいながら健康増進を勧めて参ります。

人生の最終盤に、こんなに設備の整った立派なクリニックで働ける喜びをかみしめています。

睡眠時無呼吸症候群について

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